田舎豆腐を昆布とさらしで包み、
麦味噌を敷いた味噌樽に約一年漬けこみ醗酵させます。
だからその名も「ねむらせ豆腐」。
椎葉村で脈々と受け継がれる古来からのスローフード、
これぞ山の文化、日本版チーズです。
宮崎県の北西、九州中央山地に位置し、
人口は3,130人、
537.35km?という広大な面積を有し、
その約96%が森林で占められる
緑豊かな村です。
四季の移ろいの中で見せる自然の美しさや人々の営みは
日本の原風景が感じられます。
椎葉村では古くから、農作業をお互いで助け合う
「かてーり」という相互扶助の精神があり、
こうした絆が田畑や森林、文化を守る礎となっています。
田舎豆腐を昆布とさらしで優しく包みます。熱処理、調味料等は加えません。
さらしにくるまれた豆腐を、麦味噌を敷いた味噌樽で漬けこみます。
味噌樽に敷き詰められた豆腐は、およそ半年のねむりにつきます。
約半年で一度取り上げ、新しい麦味噌でさらに半年漬けこみ、醗酵を促します。
約一年の自然醗酵を経て完成です。
元々「ねむらせ豆腐」は地場企業の女性たちが作っていました。
しかし、建物の老朽化と従業員の高齢化のため
事業を続けることが難しく、
廃業しようと店から商品を全部外に出して
片付けをしていたところ、
偶然通りかかった水産加工業を営む地元の若者の
「僕に継がせていただけませんか」
という咄嗟の一言から事業承継されることになりました。
”椎葉の宝を無くしたくない”という若者の熱い思いが、
長い間継承されてきた椎葉の食文化が途絶える危機を救いました。
「ねむらせ豆腐」を継いだ際には、多くの方から
”継いでくれてありがとう”と感謝されたそうです。
それだけ「ねむらせ豆腐」が椎葉村だけではなく、
たくさんの方々に愛されてきた商品だということが分かります。
住所 宮崎市大字赤江宮崎空港内
TEL 0985-51-5111
https://www.miyazaki-airport.co.jp/shop/hyugaya