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世界農業遺産＝GIAHSとは

世界農業遺産＝GIAHS（Globally Important Agricultural Heritage Systems）とは、2002年に「国際連合食糧農業機関（FAO）」によって制定された仕組みのこと。伝統的な農業とそれに関わり育まれた文化・技術・土地利用・景観、そしてそれを取り巻く地域システムそのものの保全を目的に、これまで認定地域は20ヵ国以上にわたり、日本国内では23地域が認定されています（参照：農林水産省／「世界農業遺産・日本農業遺産」HPより）。

険しい山間部で育まれた
独自の農林業複合システム

高千穂町をはじめ、五ヶ瀬町・日之影町・椎葉村・諸塚村の3町2村で構成される「世界農業遺産 高千穂郷・椎葉山地域」は2015年12月に、国内6地域目として認定されました。

森林に囲まれ平地が少ない険しい山間地において営まれる、針葉樹と広葉樹で構成されるモザイク林等による森林保全管理やしいたけ栽培、伝統的な焼畑農業、急峻な斜面に築かれた水路を有する棚田などの複合的農林業システムが、高千穂郷・椎葉山地域の特色です。

また、この地に根付く伝統文化「神楽」は、五穀豊穣を願う神の舞踏。現在でも各集落で神楽が奉納され、厳しい山間地で暮らす人々が生活の安定と繁栄を願う、祈念の場として受け継がれています。